コラム

売れないのは理由がある!映像制作で儲けるためにすべきこと

ビデオ業者とはイベントなどを撮影し、それをお客に販売するのが生業なわけですが、長年やってると売れてるとこと売れないとこが明白になってくるわけです。

同じ発表会でもここの学校(幼稚園)は売れてるけど、ここは何年経とうが売れない。そうなってくると売れない原因を追究して売れるように努力をしていくわけですが・・これが本当にうまくいかない。現状では売れるとこで売れない分をまかっているわけです。

せっかく営業しても売れないからと切ってしまえばいいのではなく、売れないなら売れないなりに利益を出すことを考えてみました。そこには景気や地域社会の活性化、DVDの実態なども見えてきます。がんばらないと明日はない。

 

DVD(BD)の販売価格は適正か?

ウチを例にとるとイベントDVD1本3500円~5000円が多いです。値段の上限はカメラ台数や撮影スタッフの数で決まってきます。イベント丸々受けてDVD30本で15万とかもありますが、撮影料金込みの価格設定で営業するより1本いくらで営業するほうが仕事は取り易い。冷静に考えると本数出なけりゃ超赤字なわけです。

しかしそこは学校・団体ならば300人~1000人ほどいるので、低く見積もっても30本は出るだろうという予測です。100本売れれば御の字ですが中々ムズカシイ。

お客さんは「プロに撮影してもらえる」という意味で、品質にこだわっていないことが多い。では何にこだわるのか? ・・あきらかに1本の値段です。

ウチから他業者さんに切り替えられたり、他業者さんからウチに切り替えていただいた理由で一番多いのもやはり価格です。だったら他業者さんがいくらで販売しているかリサーチしてそれよりも低く見積もればいいんですが・・正直ギリギリで容易く下げられない。

その要因として一番ネックなのが人件費(カメラマン)というヤツです。

 

人件費がかからないワークフローの構築

10年ほど前からですが、やたらに個人業者さんが増えだしてきました。高画質な機材が安くなったためだろうと思われます。3カメ程度なら1人で後からスイッチング方式でこなせますしね。これにより業者との垣根が下がってしまい、今ではライバルは個人ビデオ屋さん。

しかし、業者(会社)には個人にない信用というものが少なからずあります。特に学校法人や市町村などは個人の方に依頼することは少ないです。かえって結婚式場などは品質やアイデアを重視する傾向にあり、たとえ個人であっても飛び込み営業がしやすい。

個人は会社とは違い、自分一人で全てを行う。撮影・編集・パッケージングも人件費は自分一人だけ。機材償却も容易く、業者より1万安く販売しても儲けは高い傾向にある。

だったら業者(会社)でも同じことをヤればいいじゃん。社員一人一人を会社内で独立させて個人ビデオ屋として出向させる。自分の食い扶持は自分で撮ってこい!方式。完全歩合にすればモチベーションもあがるような・・。はい・・そこまで技術を習得する期間がいることは知ってます。おいそれと一人で全部はこなせない。

この人件費を減らすためには個人の高い技術レベルが不可欠。1日でも早く新人をベテランへと導いてやるか、逆に新人でもできるワークフローを編み出すか。どちらも容易ではない。

 

人件費がかからないワークフローの構築(撮影編)

たとえばですが・・6カメを2人で撮影できますか? そもそも6カメもいりますか?6カメと聞いてウキウキする主催者はいますか?メイキングは本当に必要か?高いカメラ機材の名前なんて客は誰も知らないよ。スタジオまで使う意味あるのか?・・など。

カメラが増える(人が増える)こととお客さんの満足度は必ずしも比例しません。長年やってきて6,8カメで合成撮影したものでもクオリティが低いのは山ほどあります。ただ、丸受け(全部込みでの請負)としてみた場合、コマゴマとした経費は見積で儲けは出せます。しかし、そんな仕事ばかりある大手じゃない私たちはどうすればいいの。

少なくとも儲けが出ていないとこ!惰性で撮影している経費は見直すべきだと思います。
ここは例年4カメで撮影していたから・・とか、ナレーター使ってたんだよな~とか。

付きまとうクライアントとの長年の付き合い・・その赤字が1年2年くらいなら大目に見れますが、3年以上だとマズいです。ズルズルいけば後戻りできなくなる。たとえ切られても赤字よりマシだと思ってください。

その際に注意するべき点は一つ。そのクライアントが派生効果・営業材料を持つかどうかだけ。無ければ勇気を出して赤字改善案(撮影スタイル)を誇示すべし。

 

地域差による景気と販売本数

これも重要なことです。しつこいようですが何年も映像制作してると地域によって売れるところと売れないところがハッキリ分かれます。

詳しい内容は書けないですけど、同じ県内でも地方枠で3倍ほど開きがあるとこもあります。分析してみるとやはり企業・地域活性化などが強い地域では売れてます。

当然といえば当然ですけど。あとは出生率がかなり肝心。学校イベントならば毎年仕事が入ってくるのですが、出生率が少ない地域では撮影するたびに本数が減り続けることに。

やみくもに営業をかけるのではなく、まずは市町村役場でデータ収集といきましょう。

 

まだまだ止まらないDVDの複製問題

これには参ってます。お客さんに明らかな元締めがいまして、その方・またはグループでビデオを1本購入、複製係りに渡してグループ人数分配る。という負の連鎖。

私も子供を持っていいほどの年齢、親御さんの中には知り合いもいますから本当の話です。これがプロテクト付きだろうがなかろうが関係ないということ。正直DVDプレーヤーで見れるDVDならほとんど複製できちゃう・・らしいw。

この複製で持ってかれる売り上げはトータルでみるとかなりの額になります。なんとかしようにもイタチごっこでして・・。たぶんですけどネットでも閲覧できたりするんでしょうねえ・・。親御さんの中にはPCに強い方絶対いますもんね。怒り心頭ですが、品質が複製レベルだと言われたら何も言い返せない。コレはなんとかせねば将来はない。

さて・・長話になってしまいましたが、儲けるというよりは節約のほうに重点が置かれちゃってましたね。儲けてる業者さんはいいですが、そうでない業者さん・・損して徳撮れです。損は損失ですがそれを記録(撮る)しておくことで改善につなげていきましょう。

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